llms.txt(Large Language Models Text)とは、AIがWebサイトの内容を効率良く理解できるように作られたファイルのことです。llms.txtを設定するとAI検索での露出アップや、AI経由のより正確な情報提供につながるなどの、LLMO対策・AEIO対策が期待できます。
一方、「GoogleやAIベンダーが効果を保証していないから、llms.txtの設定は意味ない」と考える人もいます。しかしジョン・ミュラー氏の投稿に関するやりとりや、Anthropic社・Stripe社・Zapier社といった有名企業が設定している点を見落とすと「あの時、llms.txtを作るべきだった…」と後悔するかもしれません。
そこで今回、llms.txtの設定に関する以下の内容をわかりやすく解説します。
本記事を読むとわかること
- llms.txtとは?意味・役割をわかりやすく解説
- robots.txt・sitemap.xml・MCPとの違いとは?
- なぜLLMO対策・AEIO対策の効果が期待できる?
- llms.txtを設定している企業は?
- サクッとllms.txtを設定する方法は?
最後まで読むと、「llms.txtの意味や効果をサクッと理解できた!」「こんなに早く設定できるならサッと対応しておこう」と思えることがあるので、早速チェックしていきましょう。
目次
- 1 llms.txtとは?AIがWebサイトを効率良く理解するためのファイルのこと
- 2 llms.txtとrobots.txt・sitemap.xml・MCPとの違いは?目的・内容が異なる
- 3 llms.txtを設定で期待できるLLMO対策・AEIO対策の効果とは?AIの理解促進・露出アップがメリット
- 4 llms.txtの設定でLLMO対策・AEIO対策の効果が期待できる理由
- 5 llms.txtを設定するデメリットは?数分~数十分の手間暇がかかること
- 6 llms.txtの設定手順とは?WordPressプラグインやFTPソフトで対応可能
- 7 llms.txtの設定やLLMO対策・AEIO対策の効果が気になる人によくある質問
- 8 まとめ:llms.txtは設定しておいて損がないLLMO対策・AEIO対策の先行投資
llms.txtとは?AIがWebサイトを効率良く理解するためのファイルのこと
llms.txt(Large Language Models Text)とは、AIがWebサイトの内容を効率良く理解できるように設計された、マークダウン形式※のテキストファイルです。
※見出しや太字、リンクなどを記号で簡単に指定できる、人間が読みやすいテキスト形式のこと。
以下の画像はClaude(Anthropic社)のllms.txtファイルです。
参考:https://docs.claude.com/llms.txt
上記のような「https://example.com//llms.txt」などの形式で、Webサイトのルートディレクトリ直下※にllms.txtを置くと、ChatGPTやClaudeなどの大規模言語モデル(LLM)がコンテンツを、早く正確に解析できるようになると言われています。
※Webサイトの一番上に位置する、ドメイン直下のフォルダのこと。
この点については、以下のMintlify社の公式情報をご参考ください(該当箇所の日本語訳もつけました)
AIがあなたを助ける
現在、LLM がドキュメントを処理するためのより優れた方法を提供しており、AI ツールを使用して製品に関する情報を検索して適用できるようにしています。
/llms.txt: 大規模な AI フレンドリーなナビゲーション
この自動生成されたマークダウンファイルは、ドキュメント全体のナビゲーションを簡略化して表示し、ChatGPTやPerplexityなどのLLMによるコンテンツのインデックス作成を容易にします。AI向けのSEOとでも言うべきもので、ユーザーは汎用LLMを通じて製品固有の情報を直接見つけられるようになります。
引用:https://www.mintlify.com/blog/simplifying-docs-with-llms-txt
Mintlify社はプログラマーなどの技術者向け「ドキュメントの作成プラットフォーム」を提供する企業で、注目度が上がっているAI関連企業とされています。Mintlify社の特徴については本記事の項目「Mintlifyとは?どんな会社?」に、わかりやすくまとめました。
llms.txtが必要とされる背景
llms.txtが必要とされる背景は、AIがWebサイトの情報を読み取る際に、不要な処理が多く発生し、出力の精度が低下しているからです。
AIはWebサイトのHTMLを直接処理しており、以下のようなAI向けではない要素によって、処理が複雑化し、情報を理解するための精度(質・スピード)を低下させると考えられています。
- ナビゲーションメニュー
- 広告
- JavaScriptなど
ナビゲーションメニューや広告、JavaScriptなどのAI向けではない要素があり、処理を複雑にし、AIが情報を理解するための精度(質・スピード)を低下させます。
さらに、大規模言語モデルは「コンテキストウィンドウ」という一度に処理できる情報量に制限があり、大規模なWebサイト全体をHTMLのまま処理すると、制限に引っかかり、非効率で、不可能なケースがあります。不可能な場合、「重要な情報を見落とす」「処理できずエラーになる」などの状況になります。
llms.txtは、これらの課題を解決するために2024年9月にJeremy Howard氏(Answer.AIの共同創設者)により提案されました。以下に該当箇所のキャプチャー画像と、日本語訳を掲載します。
/llms.txtファイル
/llms.txtLLM が推論時に Web サイトを使用できるようにするための情報を提供するファイルの 使用を標準化する提案。
著者
ジェレミー・ハワード
出版
2024年9月3日
背景
大規模言語モデルはウェブサイト情報への依存度が高まっていますが、重大な制約に直面しています。コンテキストウィンドウが小さすぎるため、ほとんどのウェブサイト全体を処理することはできません。ナビゲーション、広告、JavaScriptを含む複雑なHTMLページをLLM対応のプレーンテキストに変換するのは困難で、精度も低くなります。
ウェブサイトは人間の読者とLLMの両方に提供されますが、LLMにとっては、より簡潔で専門的な情報が単一のアクセスしやすい場所に集められていることが大きなメリットとなります。これは、LLMがプログラミングドキュメントやAPIに迅速にアクセスする必要がある開発環境などのユースケースにおいて特に重要です。
提案
LLMに適したコンテンツを提供するために、ウェブサイトにマークダウンファイルを追加することを提案します/llms.txt。このファイルには、簡単な背景情報、ガイダンス、そして詳細なマークダウンファイルへのリンクが含まれています。
llms.txt マークダウンは人間と LLM が読み取り可能ですが、固定された処理方法 (つまり、パーサーや正規表現などの従来のプログラミング手法) を可能にする正確な形式でもあります。
引用:The /llms.txt file – llms-txt
上記のコンテキストウィンドウとは、AI言語モデルが一度に処理できる最大量(トークン数)のことです。以下のように、AIやモデルごとにコンテキストウィンドウのトークン数は異なります。
- GPT-3.5(turbo):約4,096トークン
- GPT-4(standard):約8,192トークン
- GPT-4-turbo:最大128,000トークン(約30万文字相当)
- Claude 2:最大100,000トークン前後
- Claude 4:200,000トークン
コンテキストウィンドウを超えた情報量を読み取ろうとすると、AIが文脈を読み間違えたり、以前の指示を忘れたりするリスクが高まります。なおコンテキストウィンドウのトークン数が多いAIを使った場合、中盤にある情報を読み取れない・忘れるなど、回答の質が落ちる※可能性がある点も把握しておきましょう。
※「Lost in the Middle」と呼ばれます。
llms.txtの役割と特徴
llms.txtは、複雑なHTMLページから不要な要素を取り除き、本質的な情報のみを提供する「通訳者」のような役割を果たします。マークダウン形式で書かれているため、AIと人間の双方が読みやすく、解析しやすい形式です。
llms.txtに期待されている効果は、開発環境におけるプログラミングドキュメントやAPIリファレンスなど、技術情報の理解を促進する効果です。Claude・Perplexity・Stripeなど、多くの技術企業(詳細は「llms.txtを設定している有名企業がある」の項目で解説)がllms.txtを導入しているのも、この有効性が認識されているからと考えられます。
llms.txtの種類
llms.txtは、主に2つの形式で設定されます。
| 形式 | 特徴 |
| /llms.txt | サイト全体の概要情報と構造をまとめた簡潔なファイル |
| /llms-full.txt | サイトの完全なドキュメントを1つのファイルにまとめたもの |
基本的なllms.txtの構造は、プロジェクト名(H1)から始まり、簡潔な説明、セクション別のリンク集で構成されます。各セクションは見出し(H2)で区切られ、リンクと説明で情報を提供します。
また「Optional」という項目を作ると、AIがコンテキストウィンドウの制限に直面した時、省略・スキップを促せるなど、サイト運営者の意図をAIエンジンに伝えられると言われています。
llms.txtとrobots.txt・sitemap.xml・MCPとの違いは?目的・内容が異なる
llms.txtは既存のWeb標準と共存するように設計されています。以下の表で、各ファイルの役割の違いを示します。
| ファイル | 目的 | 対象 | 内容 |
| robots.txt | クローラーのアクセス制御 | 検索ボット全般 | どのページへのアクセスが許可されているか |
| llms.txt | AIモデルの理解支援 | LLM・AI検索エンジン | サイト全体の概要と重要情報の厳選リスト |
| sitemap.xml | ページの一覧提供 | 検索ボット全般 | すべてのインデックス可能なページ |
robots.txtは「アクセス可否」を伝えるのに対し、llms.txtは「コンテンツの理解促進」に特化しています。sitemap.xmlは全ページを列挙する一方、llms.txtは重要情報のみに絞っています。つまり、異なる目的を持つため、3つは共存して機能するという関係です。
なおMCP(Model Context Protocol)とllms.txtも、以下のように補完関係にあります。
| 標準 | 役割 |
| llms.txt | AIがコンテンツをより良く理解するための標準 |
| MCP | AIが外部データソースと連携するための標準 |
上記の通りllms.txtは「情報の理解」、MCPは「データとの連携」という役割分担であり、異なる目的をもっています。
llms.txtを設定で期待できるLLMO対策・AEIO対策の効果とは?AIの理解促進・露出アップがメリット
llms.txtを設定すると、以下のLLMO対策・AEIO対策に関するメリットが期待できます。
llms.txt設定のメリット
- AI検索での露出アップ:LLMO対策・AEIO対策のメイン効果
- AIによるコンテンツの正確な理解:LLMO対策・AEIO対策の品質向上
- LLMO対策・AEIO対策への先制対応:ライバルを出し抜く先行者利益
AI検索が急速に進化する現在、AIがコンテンツを正確に理解し、検索結果に露出されることは、従来のSEO対策と同様、重要な対策となりつつあります。そのため筆者を含め、多くのメディア運営者がllms.txtに注目しています。
「なぜllms.txtを今のうちに設定するべきなのか」を明確にし、LLMO対策・AEIO対策の改善に向けた判断をするため、上記3つのメリットを見ていきましょう。
AI検索での露出アップ:LLMO対策・AEIO対策のメイン効果
llms.txtを設定すると、ChatGPTやPerplexityなどのAI検索の結果に、あなたのサイト情報が反映される可能性が高まり、AI検索経由のアクセスアップが期待できます。
例えば技術ドキュメントやFAQなど、検索意図の強いコンテンツは、llms.txtを通じてAIが直接参照しやすくなるため、LLMO対策・AEIO対策としてAI検索での引用率向上が期待できます。
AIによるコンテンツの正確な理解:LLMO対策・AEIO対策の品質向上
AIが誤った解釈をする「ハルシネーション」が減少し、AEIO対策(AI経由のより正確な情報提供)につながります。
llms.txtによって、AIがコンテンツを正確に理解しやすくなるため、ユーザーがAIに質問した際、文脈・検索意図に合う形で回答に反映される可能性が高まり、LLMO対策・AEIO対策の効果が高まる可能性があります。
LLMO対策・AEIO対策への先制対応:「ライバルを出し抜く先行者利益
llms.txtによるLLMO対策・AEIO対策の効果が実証された際、早期対応したことによる先行者利益を得られるチャンスが広がります。
2025年11月時点でLLMベンダーからの公式対応がまだないため、「まだllms.txtを設定しなくていいかな」と考えるメディア運営者が多いです。このような状況は、ライバルを出し抜き、自社の露出アップ・成果アップにつなげるチャンスと言えます。
これらのメリットを感じられるかどうかは、今後のAI検索エンジンの進化次第ですが、設定にかかる手間暇を考えると、LLMO対策・AEIO対策として検討する価値があるとしたため、筆者はllms.txtを設定しました。
llms.txtの設定でLLMO対策・AEIO対策の効果が期待できる理由
llms.txtによるLLMO対策・AEIO対策が効果を期待できる理由は、AnthropicやPerplexity、Stripeといった業界の有名企業が設定済だからです。またllms.txtのハブサイトなども増えてきており、重要性の高まりが読み取れる点も、LLMO対策・AEIO対策の効果が期待できる一因です。
ここでは、「どんな有名企業が、どのURLでllms.txtを設定したの?」「ハブサイトってどれ?使うメリットは?」といった点をわかりやすく解説することで、どのようなLLMO対策・AEIO対策の効果が期待できるのかをお伝えします。
llms.txtを設定している有名企業がある
AI・開発ツール・決済サービスなど、世界的に著名なテック企業がllms.txtを設定している点が、LLMO対策・AEIO対策の効果を期待できる理由です。
以下のようにClaudeを提供しているAnthropic社や、オンライン決済プラットフォームで有名なStripe社、業務自動化ツールで知られるZapier社といった主要企業が導入しているため、AI検索最適化において重要と考えられます。
各企業・サービスのllms.txt URL一覧
| 企業・サービス | llms.txt URL | llms-full.txt URL(存在する場合) |
| Claude (Anthropic) | https://docs.anthropic.com/llms.txt | https://docs.anthropic.com/llms-full.txt |
| Stripe | https://docs.stripe.com/llms.txt | https://docs.stripe.com/llms-full.txt |
| Zapier | https://docs.zapier.com/llms.txt | https://docs.zapier.com/llms-full.txt |
| Perplexity | https://docs.perplexity.ai/llms.txt | https://docs.perplexity.ai/llms-full.txt |
| Hugging Face | https://huggingface.co/llms.txt | ❌(未提供) |
| Turbo (Turborepo) | https://turbo.build/llms.txt | ❌(未提供) |
| CrewAI | https://docs.crewai.com/llms.txt | https://docs.crewai.com/llms-full.txt |
| Cursor | https://docs.cursor.com/llms.txt | ❌(未提供) |
| Windsurf | https://docs.windsurf.com/llms.txt | https://docs.windsurf.com/llms-full.txt |
| Bolt.new | https://support.bolt.new/llms.txt | ❌(未提供) |
| dotenvx | https://dotenvx.com/llms.txt | https://dotenvx.com/llms-full.txt |
上記のような有名でAIの専門知識をもつ企業が、何の意図もなくllms.txtを設置しているとは考えづらいです。また著者のように「現時点でLLMベンダーの公式対応はないものの、将来的な標準化を見据えて先行導入している」と解釈する人がいても不思議ではありません。
特に、AIモデル開発企業(Anthropic、Perplexity)やAIコーディングアシスタント(Cursor、Windsurf)が実装している点は、llms.txtの技術的有効性を裏付ける一つの根拠と言えます。
以下の表では、llms.txtを実装している代表的な企業と、それぞれのファイルURLを紹介します。「/llms.txt」は概要版、「/llms-full.txt」は完全版のドキュメントです。
llms.txtのハブサイトがある
llms.txtという新しいファイル形式が提案されたことに伴い、llms.txtを採用しているWebサイトを検索・発見できるディレクトリサイトが続々と登場しています。これらのサイトを活用することで、llms.txtの実装例を探したり、業界の採用動向を確認することができます。
以下の2つが主要なllms.txtディレクトリです。
| サイト名 | URL | 特徴 |
| LLMs.txt Hub | https://llmstxthub.com/ | llms.txtを実装しているWebサイトの検索・一覧表示 |
| LLMStxt Site | https://llmstxt.site/ | llms.txt形式のファイルをインデックス化・発見できるディレクトリ |
これらのハブサイトを使えば、llms.txtを採用している企業やサービスを確認できます。また実装例を参考にしたり、業界のトレンドを把握したりする際に便利です。新しいファイル形式であるllms.txtに対し、このようなディレクトリがあることで、llms.txtの標準化への動きが加速していると考えられます。
llms.txtを設定するデメリットは?数分~数十分の手間暇がかかること
手間暇がかかるところが、llms.txtを設定するデメリットです。それ以外のデメリットは、2025年11月時点で確認できていません。
以下は著者が懸念したデメリットですが、llms.txtを設定することで以下のデメリットが生じたとの事実は確認できませんでした。
確認されていないllms.txtのデメリット
- LLMO対策・AEIO対策の効果が激減した
- AI Overviewに表示されづらくなった
- SEO対策でペナルティを受けた
上記のような心配をする人もいるかと思いますが、2025年11月時点、上記のような悪影響は確認されていません。そのため著者は「数分程度で設定できるから、先行者利益を狙えるチャンス・メリットの方が大きそうだ」と考え、以下のようにllms.txtを設定しました。

llms.txtの設定手順とは?WordPressプラグインやFTPソフトで対応可能
llms.txtは、WordPressプラグインまたはFTPソフトを使って導入できます。WordPressを使っている場合は、プラグインを使うと簡単に手間暇が抑えられます(著者は10分くらいでllms.txtを設定できました)
次の項目から、「WordPressのプラグイン」「FTPソフト」の2つの方法について、llms.txtの設定手順をわかりやすく解説します。「プラグイン?FTP?どっちを選べばいいの?」「本当に10分で終わるの?」「設定後はどうするの?」といった疑問を解消し、LLMO対策・AEIO対策を効率良く進めるための情報をチェックしていきましょう。
WordPressのプラグインでllms.txtを設定する方法・手順
llms.txtの設定は、WordPressのプラグインを使うと簡単です。筆者の場合、以下の手順をふみ、10分程度で完了しました。
| ステップ | 操作内容 |
| 1. プラグインのインストール | WordPressの管理画面から「プラグイン」→「新規追加」を選択検索欄に「Website LLMs.txt」または「Advanced LLMs.txt Generator」と入力目的のプラグインを見つけて「インストール」をクリック |
| 2. プラグインの有効化 | インストール完了後、「有効化」ボタンをクリックプラグインが自動的にllms.txtファイルを生成開始 |
| 3. 設定の確認 | 管理画面の「設定」またはプラグイン専用ページで設定内容を確認投稿タイプ、更新頻度(即時・日次・週次)などをカスタマイズ可能既存のSEOプラグイン(Yoast SEO、Rank Math等)と自動連携 |
| 4. 自動更新を確認 | プラグインは自動的にllms.txtを生成・更新ブラウザで「https://あなたのドメイン/llms.txt」にアクセスして動作確認 |
プラグインを使用すると、サイト構造が変更された際も自動的にllms.txtが更新されるため、手動管理の負担がありません。また、Yoast SEOやRank Mathなどの主要SEOプラグインと連携できるため、noindex・nofollow設定を自動で反映できます。
プラグインは、サイト構造の変更に合わせて自動的にllms.txtを更新するため、一度設定すれば手間がかかりません。
FTPソフトでllms.txtを設定する方法・手順
FTPを使う場合は手動で設定します。この方法は、プラグインを追加したくない場合や、より細かなカスタマイズが必要な場合に活用できます。
| ステップ | 操作内容 |
| 1. llms.txtファイルの作成 | テキストエディタ(メモ帳やVisual Studio Codeなど)を開くマークダウン形式でllms.txtの内容を記述ファイルを「llms.txt」という名前で保存 |
| 2. FTPソフトの接続設定 | FTPクライアント(WinSCPやFileZilla等)を開くXSERVER等のホスティング管理画面から、FTP接続情報を取得ホスト名、ユーザー名、パスワードを入力して接続 |
| 3. ファイルをルートディレクトリにアップロード | Webサイトのルートディレクトリ(public_html等)を開く作成したllms.txtファイルをこのフォルダにアップロードファイルのアクセス権を644に設定 |
| 4. 動作確認 | ブラウザで「https://あなたのドメイン/llms.txt」にアクセスファイルが正常に表示されることを確認 |
FTP手動設定の場合、サイト構造が変わるたびに手動でllms.txtを更新する必要があるため、メンテナンス負荷が高くなります。
FTP方式は、WordPressを使用していない静的サイトや、独自の管理システムを使用している場合に適しています。ただし、内容を変更する際は都度手動でアップロードが必要です。
WordPressプラグインかFTPソフト、どっちを選ぶべき?
| 選択基準 | 推奨方法 |
| 技術知識がない初心者 | プラグイン利用 |
| 頻繁に内容を更新したい | プラグイン利用(自動更新) |
| シンプルなllms.txtのみ必要 | FTP手動設定 |
| 細かなカスタマイズが必要 | FTP手動設定+プラグイン併用 |
初心者は「Website LLMs.txt」プラグインの利用がおすすめです。インストールして有効化するだけで、自動的にllms.txtが生成され、サイト構造の変更に合わせて自動更新されます。
llms.txtの設定やLLMO対策・AEIO対策の効果が気になる人によくある質問
llms.txtの設定がLLMO対策・AEIO対策として効果があるのか気になる人は、以下の疑問を抱くことがあります。
- Googleのジョン・ミュラーが「llms.txtは意味ない」って言ったのは本当?
- Mintlifyとは?どんな会社?
- 設定したllms.txtを削除する方法は?
上記の疑問を解消すると、llms.txt設定に関する現状や、LLMO対策・AEIO対策としての効果について、より理解を深められるので、次の項目から詳細をチェックしていきましょう。
Googleのジョン・ミュラーが「llms.txtは意味ない」って言ったのは本当?
「llms.txtの設定に意味ない」とは言っておらず、ジョン・ミュラー氏は「FWIW no AI system currently uses llms.txt.」(現時点ではllms.txtを使うAIシステムはない)と投稿しました。
しかし上記のコメントは2025年6月17日時点のコメントである点に要注意です。その後、ClaudeやPerplexityなどの有名企業がllms.txtを設定しており、状況が変わってきていると考えられます。
なお上記のジョン・ミュラー氏のコメントには以下のような否定的なコメントがありました。例えば「Google doesn’t agree with you」とのコメントがあり、Googleで「do AI systems use llms.txt」(AIシステムはllms.txtを使うか)と調べた結果、AI Overviewで「Yes,AI systems are increasingly using llms.txt,a file format designed to guide AI models in understanding and interacting with website content」(はい、AIシステムはますますllms.txtを使用しています。これは、AIモデルがウェブサイトのコンテンツを理解し、インタラクションを行うためのガイドとして設計されたファイル形式です。)と添付してありました。
上記のやりとりは参考になりますが、既に古い情報とも考えられます。またClaudeやPerplexityなどの有名企業はllms.txtを設定しており、Mintlifyがllms.txtの設定サービスを提供しているなどの点から、llms.txtは意味ないと考えていると、LLMO対策・AEIO対策の効果を十分に高められない可能性があります。
Mintlifyとは?どんな会社?
llms.txt関連で名前が出ることのあるMintlify※は、技術者向けのドキュメント作成サポートプラットフォームを提供している企業です。
※創設者のHan Wang氏・Hahnbee Lee氏はプログラマー。
Mintlifyは、自動でドキュメントを作成、ホストできるllmの取り込みに最適化されたllms.txtファイル(プレーンテキスト版ドキュメント)を提供しています。このllms.txtファイルを設定すると、AIはドキュメントの内容を正確に理解し、インデックスできるとしています。以下がMintlify公式情報の該当箇所(日本語訳つき)です。
Mintlify は、/llms.txt および /llms-full.txt ファイルを自動的に生成・ホストし、LLM 取り込みに最適化されたプレーンテキスト版のドキュメントを提供します。この llms.txt 標準の実装により、ChatGPT や Perplexity などの AI ツールはドキュメントの内容を的確に理解し、インデックス付けできるようになります。また、/llms-full.txt は、AI コーディングアシスタントにドキュメント全体を取り込むための包括的な単一ファイルを提供します。
引用:https://www.mintlify.com/blog/simplifying-docs-with-llms-txt
Mintlifyの主力サービスは、多機能なドキュメント作成プラットフォームです※開発者がユーザーガイド・APIリファレンス・SDKドキュメントを簡単に作成できるようサポートしています。
Mintlifyのプラットフォームには、AI駆動による自動ドキュメント生成とリアルタイム更新機能などの特徴があります。開発者はより簡単な操作で、Mintlifyがコードベースから情報を抽出し、高品質のドキュメントを自動生成できます。
ベンチャーキャピタルの「アンドリーセン・ホロウィッツ」がMintlifyのリードインベスターを務めたことなどにより、Bain Capital・Y Combinatorなどの有名な投資機関から注目され、Mintlifyの資金調達額は2,170万ドルになったとされています。
公式サイトには「Mintlifyのプラットフォームは年間2,000万人以上の開発者にリーチしている」※と記載されています。
※2024年9月3日の情報
以下が、該当ページのキャプチャー画像と、日本語訳です。
Mintlifyは、Andreessen HorowitzがリードするシリーズAラウンドで1,800万ドルを調達し、累計調達額は2,100万ドルに達しました。これにより、開発者を支援するというミッションを加速させています。同社はAnthropic、Perplexity、Cursorなど、数千社の企業のドキュメント作成を支援するまでに成長し、年間2,000万人以上の開発者にリーチしています。AIと開発者向けコンテンツの交差点に位置する存在となっています。
引用:https://www.mintlify.com/blog/series-a
上記のような点から、Mintlifyは注目されており、今後の発展が期待できるAI関連企業と考えられます。そのMintlifyが公式サイトに「llms.txtの設定によって、AIがドキュメントの内容を正しく把握してインデックスされる」と記載しているため、著者のように「llms.txtの設定に意味がないとは考えづらい」「設定しておいた方が良さそう」と考える人もいるでしょう。
設定したllms.txtを削除する方法は?
「llms.txtを設定したけど、やっぱり削除したい」という場合、レンタルサーバーの管理画面やFTPソフト※で消せます。
※ファイルを転送するためのソフトのこと。
例えばエックスサーバーを使っている場合、ファイルマネージャー画面※にある、以下の9「削除」で、llms.txtを消せます。
※XServerアカウントにログイン後、ページ下部「ご契約一覧 > サーバー」の「ファイル管理」で表示することも可能。
引用:https://www.xserver.ne.jp/manual/man_tool_file.php
なおエックスサーバーの場合、ファイル名に日本語などの全角文字があると削除できないため、この場合はFileZillaなどのFTPソフトで削除できないか試してみましょう。それでも消せない場合は、エックスサーバーメールサポートへの問い合わせで相談できます。
※参考:
FTPソフトの設定 | レンタルサーバーならエックスサーバー
よくある質問 – FTPソフトでファイルやフォルダが削除できません。 | 法人向けレンタルサーバー【XServerビジネス】サポートサイト
他のレンタルサーバーを利用している場合は、各レンタルサーバーの公式情報を確認してllms.txtを削除しましょう。
まとめ:llms.txtは設定しておいて損がないLLMO対策・AEIO対策の先行投資
llms.txtの設定効果は、2025年11月時点で未確定ですが、Anthropic・Claude・Perplexity・StripeなどのAI関連企業がllms.txtを導入している点から、「LLMO対策・AIEO対策への先行投資」と考える価値があります。llms.txtを設定するデメリットは、現状、手間暇がかかる程度であり、リスクが見つからなかった点もポイントです。
このような点から筆者は、WordPressのプラグインを使い、10分程度でllms.txtを設定しました。AI業界の進化はスピーディーなので、少しでも早くLLMO対策・AEIO対策をしておけば、大きな先行者利益を得られるチャンスをつかめるかもしれないからです。
本記事の内容をふまえ、llms.txtの設定について適切な判断をし、より質の高いLLMO対策・AEIO対策を進めましょう。

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